ジョニー・デップが元妻アンバー・ハードに対して名誉毀損裁判を起こしたことに対し、アンバー側が訴訟の棄却を要求した。両者の弁護団による口頭弁論の結果、ジョニー側が十分な証拠を揃えているとして判事はアンバーからの訴えを却下した。

ジョニー・デップは、元妻アンバー・ハードが2018年に米紙『Washington Post』に寄稿した記事の内容が名誉毀損にあたるとして、5000万ドル(約65億円)の損害賠償を求める民事裁判を起こしている。

アンバーによる寄稿文は「私は性暴力に対して声をあげた。そして我々の文化の怒りに直面した。これは変化しなくてはならない」と題されたものだ。

本文では「2年前、私は家庭内虐待を代表する公人となった。そして私は声をあげる女性達に対する、私達の文化の怒りを全力で感じた」と記していた

文面ではDVを行った人物の名前を出さなかったものの、加害者がジョニーであることを示唆する内容だった。ジョニーはDV疑惑を完全否定しており、法廷では「これまでに女性を殴ったことはない」と証言している

この訴訟に対しアンバーの弁護団は、米ヴァージニア州フェアファックス郡の裁判所の判事に、ジョニーが起こした名誉毀損訴訟を退ける要請をした。

現地時間3日午前には両者の弁護団が、陪審員がいない法廷で申し立てに関する口頭弁論を行った。アンバーの弁護団にとっての主要点は、必要に応じて一定の控訴権を保障することだ。

その結果、ペニー・アスカレート判事(Judge Penney Azcarate)はアンバー側からの要求を退けた。ジョニーの弁護団から、訴訟を継続するのに十分な証拠が提出されたことが理由だという。

判事は米メディア『Deadline』を通した声明文で「もし合理的な陪審員を検討させるわずかな証拠があれば、この件は棄却の申し立てを切り抜けることができる」と述べ、こう続けた。

「発言は原告に関するものであり、公開され、虚偽だったこと、被告が虚偽と知りながら発言したこと、または被告が真実を故意に無視するほど無謀に発言したことを、陪審員が検討できるだけの証拠があった。」

そして「その証拠の重さは、事実認定者次第となります」と締めくくった。

裁判は先月11日に開始し、法廷では元看護師や元セラピスト、プライベートなボディガードなどが証言を行う傍ら、ジョニー自らも証言台に立っている。

画像は『Amber Heard 2022年1月20日付Instagram「A stands for Activist.」』『Cathy Russon 2022年5月3日付Twitter「Amber Heard’s attorney arguing NOW to dismiss the case.」』『Law&Crime Network 2022年5月3日付Twitter「A forensic psychologist on #AmberHeard’s team told the jury on Tuesday some reasons why women stay in violent relationships.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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