歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第一部『新選組』の扮装ビジュアルが公開された。

新作歌舞伎新選組』は手塚治虫の同名漫画が原作の歌舞伎作品で、手塚漫画が歌舞伎として上演されるのは今回が初となる。父の仇を討つため『新選組』に入隊し剣の腕を磨く少年・深草丘十郎の成長と、どこか謎を秘めた親友・鎌切大作との友情に加え、近藤勇土方歳三沖田総司芹沢鴨らおなじみの新選組隊士たちや坂本龍馬との出会いを通じて、深草丘十郎の姿が生き生きと描かれる。

今回公開されたのは深草丘十郎を演じる中村歌之助と、鎌切大作を演じる中村福之助のビジュアル。だんだら模様の入った「新選組」おなじみの羽織を着込み、カメラに向けて刀を構えると、原作を参考にそれぞれポーズを決めていく2人。ツーショットでは手塚が描いた漫画のカットを参考に笑顔で並んで歩き、丘十郎と大作の仲の良さを見せると、大作行きつけのお汁粉屋が登場する手塚版ならではの場面も再現されるなど、来るべき歌舞伎座の舞台へ向け、気持ちのこもった撮影となった。

中村歌之助演じる深草丘十郎 (C)松竹
中村福之助演じる鎌切大作 (C)松竹

歌之助は「いざ扮装をしてスチール撮影に臨み、すごく楽しみな気持ち、ワクワク感が強くなりました!」と晴れやかに述べ、福之助は「今日のスチール撮影だけで僕らはこれだけワクワクしてきているので、早く皆様にお目見えしたいです!」と気持ちの高ぶりを感じた様子。化粧のこだわりどころについては、「眉毛を手塚治虫先生の漫画のように垂らして描いてみました」と歌之助。大作が好物なお汁粉の小道具も用意された撮影に福之助は「まさか今日、お汁粉のスチールを撮るとは思わなかったので、撮れてよかった!」と喜びを表した。

(C)松竹

「八月納涼歌舞伎」は8月5日から30日にかけて東京・歌舞伎座で上演される。

■中村歌之助 コメント全文
いざ扮装をしてスチール撮影に臨み、いよいよなんだなと実感が湧いてきました。すごく楽しみな気持ち、ワクワク感が強くなりました! どれくらいの色を塗ればいいかなど、顔については色々と考えましたが、演じる深草丘十郎は、他のキャラクターと違って頬がほわぁと赤かったり、目の周りにシャドーが入っていたりしているところを意識しつつ、眉毛を手塚治虫先生の漫画のように垂らして描いて みました。丘十郎のキリッとした部分とコミカルな部分を意識しながら、鎌切大作との違いが出るように考えました。それぞれ原作漫画と似ているところもあって、お客様にも楽しんでいただければなと思 います。

■中村福之助 コメント全文
僕が演じる鎌切大作は、漫画を読まれている皆さんはご存知だと思いますが、いい奴なのか悪い奴なのか、仲間なのか実は敵なのか……見てからのお楽しみの部分がありますので、スチール撮影では漫画を読まれた方、また読んでいない方それぞれに色々なイメージを持っていただけるようにと意識して挑みました! 今日のスチール撮影に合わせて、何日もかけて顔の仕方を研究してきました。特に弟(歌之助)は、顔だけしていると「これでどうだろう?」と言っていたのですが、いざ、鬘をかけて衣裳を着るとしっくりきますよね。今日のスチール撮影だけで僕らはこれだけワクワク楽しくしてきているので、早く皆様にお目見えしたいですし、手塚治虫先生の漫画を知っている方は「おぉ!」となっていただけていればいいなと思います。お汁粉を食べている場面は、漫画を読んでいるとそれほどたくさん出てくるわけではないのですが、とても印象的な場面です。でも、まさか今日、お汁粉のスチールを撮るとは思わなかったので、撮れてよかった!是非、本番の舞台を楽しみにしていただきたいです!

<公演情報>
歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第一部
新作歌舞伎新選組

8月5日(金)~30日(火) 東京・歌舞伎座

原作:手塚治虫
脚本:日下部太郎

出演:中村歌之助(深草丘十郎)、中村福之助(鎌切大作)、中村勘九郎近藤勇)、中村七之助(土方歳三)、中村橋之助(仏南無之介)、中村虎之介(沖田総司)、中村鶴松(娘八重)、片岡亀蔵(庄内半蔵)、坂東彌十郎(芹沢鴨)、中村扇雀(坂本龍馬

チケット購入リンク:
https://w.pia.jp/t/kabukiza/

「八月納涼歌舞伎」の詳細はこちら:
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/773

新作歌舞伎『新選組』ビジュアル