思うのです。かばんの中には、その人の生き様が詰まっている、と。何でも入る大きなトートバッグが好きな人、軽くて小さなサコッシュでどこでも行く人。バッグの中がごちゃごちゃの人、逆にスッキリしている人――。

当企画「かばんの中身拝見」は、老若男女さまざまな人のバッグを垣間見る、巷に溢れる記事ではありますが、ちょっと気になるあんな人やこんな人にビシバシ取材をしていく所存ですので、どうぞよろしくお願いします。

今回は「手帳評論家」の舘神龍彦さん(たてがみたつひこ・@tategamit)のかばんの中身を拝見させていただきました

◆気になる「手帳評論家」のかばんの中身

3月に『スマホとメモ帳を最強バディにしよう』(Kindle版)を刊行。デジアナリスト・手帳評論家として、書籍やテレビ、講演会などで幅広く活動をされています。講演のテーマは、「手帳」に加え、最近では、「孫子」「話し方」なども。

さまざまな手帳や、ペン、ポーチなどを知り尽くした舘神さんが選んだこだわりのアイテムとは? 手帳のカバーを交換したり、ガラケーとスマホの2台持ちをしたりと、随所にこだわりと工夫が溢れる、かばんの相棒たちを拝見しました。

◆ポケットと仕切りの多いバッグで、モノの定位置を決める

舘神さんの普段使いのバッグは、1年ほど前に購入した、楽天市場「TOCO TABI」のパソコン用バッグです。

自宅とコワーキングスペースの往復する際に使用し、取材先にも持って行きます。

バッグ
・「TOCO TABI〜とこたび」の帆布PCバッグ

価格は5,500円(24年3月時点)とお手頃ながら、手提げ、ショルダー、リュックと3WAYで使用できる機能性や、A4サイズのファイルや、13インチノートパソコンが収納できる絶妙なサイズ感が魅力。

お気に入りポイントは、ポケット、仕切りがたくさんあり、それぞれに入れるものを決められるところ。帆布製なので汚れたら丸洗いでき、洗濯を繰り返すことで味わいが増します。

◆細やかなこだわりが詰まった、好きな色(青系)で揃えた文具たち

・手帳 NOLTY(ノルティ) エクリPlusB6-7
メモ帳 いろは出版 SUNNYライトノート
・ペンケース

手帳評論家として、手帳を知り尽くした舘神さんが選んだ手帳は、手帳メーカーの老舗、日本能率協会マネジメントセンターの「NOLTY エクリPlusB6-7」です。同シリーズの手帳を3年使っているそう。手帳カバーは自分好みのカラーの、別のNOLTYのものと交換しました。

「手帳選びはサイズが大切。自分はB6がしっくり来ますが、人それぞれに使いやすく感じるサイズは違います」

月間カレンダーと週間バーチカル(日付縦区切り・見開き1週間)の手帳で、週間バーチカルページ右側の、3/5がメモスペースです。このスペースにタスクを書いて、チェックしていくのが定番化しています。メモページやログページもあり、観た映画なども記入できます。

「全てを手帳で管理しているのではなく、Googleカレンダーも使用しています。手帳には心情的なことをメモしたり、WEBニュースの記事ごとのアクセス数などを管理したりしています」

メモ帳いろは出版の「SUNNY LIGHT NOTE」。文房具屋さん大賞2024「ノート部門」を受賞したアイテムです。

「メモだけで持ち歩けるし、文庫サイズよりちょっと幅が狭いという絶妙なサイズ感や、カバーがあったり、ゴムバンドがついていたり、ありそうでなかったかゆいところに手が届くメモ帳です。独立したペンホルダーがあるのですが、取り付け位置が紙に干渉しないように少しずれていて、段差やでこぼこが生じないため、書く時になめらかなのも画期的だと感じました」

◆青系のアイテムが多いのは「好きだから」

ペンケースは鮮やかなネイビーブルー。以前はもっと大きなペンケースを使っていたが、小さめサイズに変更しました。
中には
シャーペン
・ペン型消しゴム
・多色ペン ジェットストリーム 3色(三菱鉛筆)
・多色ペン ハイテックC 2色(パイロット)
・消せるボールペン フリクション シナジーノック0.4mm(パイロット)
が、入っています。

「多色ペン2本を使い、使い方と出番によって5色を色分けしています。こすると消えるボールペンフリクションは、シナジーチップという書き心地の良いペン先を採用してます。最近インクが濃くなってきてさらに使いやすくなりました」

バッグ、手帳、メモ、ペンケースが全て青系なのは特に理由がある訳ではなく、好みの問題だそう。

「色は青系が好きなので、青があればついつい選んでしまいます」

ノートパソコンはスタンドと外付けキーボードで作業しやすく

ノートパソコン 富士通 13.3インチ
・外付けキーボード

ノートパソコン富士通の一番軽いものです。作業をする時はノートパソコンスタンドを使って、モニターに高さを出して見やすくしています。スタンドを使うことでキーボードの面が斜めになるので、キーボードBluetoothの外付けのものを持ち歩いています。キーストロークが深いので、打鍵感が良く入力も快適です」

◆本は紙とデジタルを使い分ける

文庫本
・目薬
Bluetoothイヤホン WF-1000XM4(ソニー

「今は文庫本を持ち歩いていますが、デジタルなど書籍の形態にはこだわっていないので、キンドルで読むこともあります。時と場合でデジタルとアナログは使い分けています」

Bluetoothイヤホンは、ソニーの「WF-1000XM4」。家電量販店の店頭で試聴して、音の良さを実感して購入しました。

「2年ぐらい使っているので、バッテリー持ちが悪くなってきているので買い替えを検討しています。」

目を酷使する仕事なので目薬は必需品です。

◆薄い財布とシンプルなキーケース

・財布 アブラサス 薄い財布
・キーケース ポーター

財布とキーケースも手帳やメモと同じでやっぱり青系でした。財布はミニマリスト御用達の、アブラサス「薄い財布」。タテヨコ10cm程度の小ぶりなサイズながら、使い勝手の良さで根強い人気を持つ商品です。

「薄い財布としては2つ目で、5年以上使っています。かなり小さいけれど、小銭がさらっと出せて使い心地は上々です。以前、ちょっと別のやつに浮気してたこともありますが、アブラサスに戻りました」

ポーターのキーケースには、
・家の鍵
・エネキー(ガソリンスタンドの給油用キー)
が入っています。

携帯電話ガラケーとスマホの2台持ち

携帯電話 ガラケー
・スマートフォン iPhone12

スマホはiPhone12を使用。スマホをメモ帳と組み合わせることで、スケジュールやタスク管理、アイデアメモなど、思考の幅を広げたり、生産性の向上などさまざまなメリットを得ることができます。通話はガラケーをメインで使用。

「小さいし、受話口と送話口がはなれているので、聞こえやすく話しやすい。電話としての機能が洗練されていると感じます。ガラホではなく純粋なガラケーなのですが、今のスマホと全然UIが違って面白いですよ。使っていて失われた古代文明のようなロマンを感じます」

◆オレンジのポーチならかばんの中で迷子にならない

・ポーチ
・ACアダプター(USB-C規格の小型のもの)
・無線マウス
・無線ポインタ

「巾着型のポーチの中には、ガジェットをまとめています。実は貰い物なのですが気に入っています。他の持ち物がほとんど青系なので、オレンジ色は視認性が高くバッグの中でもすぐに見つかります。ノートパソコンの純正ACアダプターは大きいので、持ち歩きやすいように、小型のものを購入して軽量化しました」

青いマウスBluetoothのもの。

「色展開に青があったら青を選んでしまいます。」

無線ポインターは、パワポを使ったセミナーなどで使用します。このほかに、資料類(その時々でかわる)や、マスクを持ち歩いています。マスクは滅多に使わないけれど、使用を求められた時のために必要です。

◆「青いバッグ」には、こだわりと工夫が詰まっていた

手帳評論家の舘神さんの青いバッグの中には、機能にも見た目にもこだわり用途まで吟味した、自分にとって必要なアイテムが詰まっていました。

お話を伺うと、手帳の品番やボールペンのメーカー、ブランドまでスラスラと出てきます。「なんとなく買ったものをなんとなく使う」というのではなく、ひとつひとつこだわって選ぶことで、生活はより潤うのではないかと感じました。

<TEXT/大木奈ハル子

―[かばんの中身拝見]―


デジタルとアナログを共有させて仕事の効率アップしているという