子供みたいなところがあり、駄々をこねたり、遠吠えで言い訳をするシベリアンハスキーだが、本物の赤ちゃんにはめっぽうやさしくて、包容力があり、行動を伴った思いやりを示す。
ベビーベッドで赤ちゃんが目を覚ましたことをいち早く察知したハスキーは、隣のベッドで寝ているお父さんにそのことを伝えようと迅速な行動にでた。
ベッドに駆け上り、お父さんを起こしにいったのだ。それは多少痛みを伴う起こし方だったが、ハスキーの優先順位は赤ちゃん>お父さんなのだからしょうがない。
イギリス北西部のカンブリアで暮らす一家は3匹のシベリアン・ハスキーを飼っている。夫婦に子供が生まれると、ハスキーは誰よりも子供たちをいたわり、良き友人となった。
特にまだ小さな赤ちゃん時代には、大きな体と大きな愛情で赤ちゃんたちを守ることを自らの使命としたようだ。
ある日のこと、赤ちゃんが目を覚ましたことにいち早く気が付いたハスキーのミリーは、隣で寝ているお父さんのベッドへと駆け上がり、このことを知らせようと思った。
お父さんの横によこたわり、起きてくれるのを待っていたが、熟睡していたようでなかなか起きてくれない。
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そうこうしているうちに赤ちゃんが声をあげた。「ダメだ、無理にでも起こさなきゃ」そう思ったミリーは強硬手段に出た。お父さんの顔をビンタしてみたのである。
これが結構決まったようで、お父さんは目が覚めた。
何事かと顔面を抑えるお父さんに対し、ミリーはその顔を舐めた。「すまない、だがこうしなきゃお前は赤ちゃんが起きたことに気が付かないだろう」とでも言いたそうだ。
赤ちゃんがまた大きな声を上げたため、お父さんは赤ちゃんが起きていることに気が付いた。そしてミリーの行動の意味も理解できたようだ。
お父さんは赤ちゃんが起きたことを知らせてくれたミリーのお腹をたっぷりと撫でた。
ミリーは赤ちゃんにいとおしそうに顔を近づける。お父さんはその様子をみながら、赤ちゃんを抱きあげた。
なんというやさしい世界。赤ちゃんは夫婦にとってもハスキーにとっても我が子同様に愛おしいのだ。
家族はこの時のことが思い出深かったようで、今でも鮮明に思い出すことができるという。
Written by parumo
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