女優の上白石萌音が主演を務め、SixTONESの京本大我が出演するテレビ朝日のスペシャルドラマ『霊験お初~震える岩~』が、きょう4日(21:00~)に放送される。放送に先立ち、2人がコメントを寄せた。

○■宮部みゆき氏の「時代劇×ホラー」を上白石萌音で初映像化

現代ミステリーから時代小説、ホラー、SF、冒険ファンタジーまで幅広いジャンルでベストセラーを生み出す宮部みゆき氏による「時代小説×ホラー」を、「テレビ朝日×東映」のタッグで初映像化する同作。70年以上にわたって培われてきた京都撮影所の時代劇スタッフの技術と最新VFXを組み合わせて制作される。不思議な力=“霊験”を宿したヒロインの町娘を上白石が、その相棒となる“草食系”の与力見習いを京本が務め、ドラマ初共演の二人が凸凹バディを演じる。そのほか、坂東彌十郎、満島真之介、髙嶋政宏、倉科カナ、野波麻帆、味方良介、和田正人、宮野真守ら豪華キャストが集結する。

物語の舞台は、江戸時代後期の享和2(1802)年、第11代将軍徳川家斉の治世。日本橋通町の一膳飯屋の看板娘・お初は、ある出来事をきっかけに“ふつうの人間には見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる不思議な力=霊験”に目覚める。その霊験を見込んだ南町奉行・根岸肥前守鎮衛の頼みで、お初は与力見習いの古沢右京之介とともに一度死んだ男がよみがえったという奇怪な“死人憑き”事件を調べることに。やがて“死人憑き”の犯行と思われる、連続殺人事件が発生。そして、さらなる謎がお初たちの前に。なんと約100年前、『忠臣蔵』の物語の発端を作った赤穂藩主・浅野内匠頭が切腹した庭に置かれた岩が、夜ごと鳴動しているというのだ。これらの謎は絡まり合い、次第に大きなうねりとなって『忠臣蔵』の奥底に秘められていた悲しくも切ない夫婦の物語へとつながっていく。
○■上白石萌音(お初 役)コメント

この『霊験お初~震える岩~』は、人の“思い”が時を超えてあらわれる……という物語。人の心とは何なのか、そして思いはどんなふうに伝わっていくのか、とてもリアルに描かれています。非科学的な事件も多々起きますが、“本当にこういう不思議な世界があるのかもしれない”、“人間の強い思いは時空をも超えてしまうのかもしれない”と感じさせられる作品でした。

また、このドラマは、お初と右京之介がどんなふうに自分の人生を生きていくのかが描かれた物語でもあります。ぜひ多くの方にご覧いただき、ちょっとでも心を健やかに、まっすぐに保つためのヒントみたいなものを見つけていただけたらうれしいなと思います。
○■京本大我(古沢右京之介 役)コメント

僕が演じる右京之介しかり、この作品の登場人物は不器用なキャラクターが多いんです。それぞれが自分の生き方や大切なものを守るため、逃げずにもがいている……。もがいたからこそ生まれてしまった悲劇もあり、それぞれの不器用さがいろいろな事件や現象につながってしまうんですよね。そして、右京之介は葛藤を抱えながらも自分の生きる道を探していく……という役どころ。みなさんもご自身と重ね合わせて、生き方や人生について改めて考えてもらえたらいいなと思います。

若い世代のみなさんの中には時代劇に触れたことがない方もいらっしゃると思いますが、この作品は物語の世界に入り込みやすい要素がたくさん詰まっているので、初めて時代劇を見るのにピッタリだと思います。ぜひご覧ください!

【編集部MEMO】あらすじ
日本橋通町一膳飯屋“姉妹屋”の看板娘・お初(上白石萌音)は、岡っ引きの兄・六蔵(満島真之介)、ともに店を営む義姉・およし(野波麻帆)と3人暮らし。ある日、宴会の仕出しを頼まれ、とある武家屋敷に赴いたところ、火事に巻き込まれてしまう。荒れ狂う炎に飲み込まれそうになったとき、お初は突然、無数の黒い影に取り囲まれる。それは炎に焼かれて命を落とした人々の残留思念で、お初はあやうく道連れにされかけるが、黒い影の少女が逃げ道を示してくれたおかげで、逃げまどう人々を率いて無事、屋敷から脱出することができた。こんな不思議な体験は初めてのことで、お初は戸惑う。翌日、姉妹屋に年配の武家が訪ねて来る。彼は南町奉行根岸肥前守(坂東彌十郎)と名乗り、お初に奇談怪談の収集を手伝ってほしいと頼む。実は、肥前守はかねてから不可思議な出来事を書き記しており、前日の火事の現場で偶然、お初を目撃。お初には不思議な力“霊験”があることを見抜いたという。肥前守はさっそく“死人憑き”について調べてほしいとお初に依頼する。最近、深川で死んだはずの男が息を吹き返すという不可思議な出来事があったらしい。お初は肥前守からサポート役にと遣わされた与力見習いの古沢右京之介(京本大我)とともに死人憑き事件を調べはじめるが、右京之介はどこか頼りなく、お初はあきれてしまう。やがて“死人憑き”によると思われる、殺人事件が発生して……!? そんな中、肥前守のもとに不気味な情報が舞い込む。赤穂藩主・浅野内匠頭が切腹した屋敷の庭にある岩が夜ごと震えるという奇怪な現象が起きているというのだ。肥前守とともに現場に赴き、鳴動する岩に触れたお初。その瞬間、お初の目の前には100年前、白装束の浅野内匠頭が切腹する場面が広がり――。殺人事件と“死人憑き”、『忠臣蔵』と“震える岩”、2つの“謎”は大きくうねりながら、やがて思いもよらぬ結びつきを見せていく。

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