日本でたびたび話題になる公共の場での子どもの泣き声問題が、中国でも話題になっている。

中国のSNS・微博(ウェイボー)で6日、ある女性ユーザーが自身の体験をつづった。女性はまず、多くの人がこの話を耳にしたことがあるだろうとし、赤ちゃんを連れて飛行機に乗ったある両親が周囲の席の人に小さなお菓子と「騒がせてしまったら申し訳ありません」というカードを配り、称賛を浴びたというエピソードを紹介した。

そして、「この話を聞いた時、私も子どもができたらきっとこのようにしようと思っていた。そして、ほどなくして娘が生まれて初めて旅行に出かけることになった時、友人からこう言われた――『そんなことをする必要はない』」と続けた。

女性によると、その友人の言い分は「赤ちゃんが公共の場所で泣くのは受け入れられるべき。公共の場所は誰の家でもないのだから、いろいろなことが起きて当然。もし、飛行機に乗る際に周囲の人にお菓子を配る必要があるというのは、つまり両親は赤ちゃんが泣くことに申し訳なさを感じなければならないということであり、これは文明的ではない。両親は自分の子どもを一生懸命あやせばそれでいい」というものだった。

女性は自分の娘が1歳の頃に出かけた旅行での出来事を回想し、「娘は退屈さに我慢できなくなって(前の)座席の背もたれを何度も蹴ろうとし、私は気を失いそうなほど何度も制止した。幸い、前に座っていたのは身内だった。そうでなければ私は相手に土下座していただろう」と言及。また、「旅行中に子連れを見かけることもあり、ほとんどの子どもが大人しくしていた。ある男の子はスマホも与えられていないのに3時間静かにしていて、『えらいね』って褒めてあげたことがある」とつづった。

そして、「私がこれを投稿したのは、最近、ネット上に子どもを嫌う雰囲気が流れているから。私はこれが拡大して子連れママたちが緊張してしまう状況は生まれてほしくないと思っている」と説明。最後に、「現実にはほとんどの人は子どもに優しいし、ほとんどの親たちも子どもをしつけようと努力している」と付け加えた。

この投稿にネットユーザーからは「確かに最近は子どもへの寛容度が低くなっている」「今の社会は、高齢者にも子どもにも厳しい」「私が初めて子どもを連れて飛行機に乗ったのは9年くらい前のことだけど、当時はみんな赤ちゃんに対して寛容だった。ここ数年、どうしてこんな雰囲気になってしまったのか。みんな赤ちゃんだった時期があるっていうのに」といった声が上がった。

また、実際に幼い子を持つユーザーからは、「今は(子どもを連れて)どこに出かけるにもびくびくしないといけなくなった。他人に迷惑をかけないようにとか、誰かから文句を言われないかとか。でも、音を出して動画を見たり、大声で話したりする大人もいるのに、彼らはどうして周囲を気にしなくても良いのだろう(泣)」「高速鉄道では1歳の子どもがちょっと泣き声を上げただけですぐに乗務員がやってきて『静かに』と言ってくる。もう十分頑張っているし、乗っている時間のほとんどはいい子にしているのに」「みんな大声で話してる大人は注意しないくせに、小さな赤ちゃんの泣き声には文句言うんだよ」との声も。

一方で、「子どもが泣くのは本当に煩わしい。ちょっとくらい泣くのは仕方のないこと。でもずっと泣いてるのは耐えられない。何も言いはしないけど、煩わしいものは煩わしい」と本音を漏らすユーザーや「赤ちゃんは仕方ないと我慢するが、5~6歳の子どもが騒いで座席の背もたれを蹴ってくるのは本当にうっとうしい」「赤ちゃんの泣き声は受け入れられる。コントロールできないんだから。でもあちこち走り回る子どもをコントロールできないというのは、しつけの問題」と指摘する声も出ている。

また、親の態度に言及する声も多く、「嫌なのは子どもが泣いているのに平然としている親」「実際、子どもが煩わしいと思う時はたいてい、保護者が子どもをきちんと監督していないか、好き勝手にさせている場合だ。親が子どもをしつけようと頑張っていれば、みんな理解してあげられる」「たとえ(子どもに)言っても聞かないとしても、親が放っておくのは違う」などの意見も出ている。(翻訳・編集/北田)

日本でたびたび話題になる公共の場での子どもの泣き声問題が、中国でも話題になっている。