最終週を迎えている連続テレビ小説「おちょやん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は一週間の振り返り)。5月13日に放送された第114回では、千代(杉咲花)の半生を見守ってきた熊田(西川忠志)が見せた万感の表情に感動の声が集まった。(以下、ネタバレがあります)

【写真を見る】千代(杉咲花)の凱旋舞台を袖で見守る熊田(西川忠志)。後ろには灯子(小西はる)の姿も

“大阪のお母さん”として人気を誇った名女優・浪花千栄子をモデルに、ヒロイン・千代の奮闘を描く「おちょやん」。ラジオドラマ「お父さんはお人好し」に出演し人気女優となった千代は、2年ぶりに鶴亀新喜劇の舞台に立つことを決めた。

稽古場前で千代を待っていた熊田。やってきた千代に「おおきに!ほんまに、来てくれたんやな」と頭を下げ、公演のポスターを指した。ポスターには「お帰り竹井千代」「竹井千代(特別出演)」の文字。「鶴亀に入って40年。これが、僕の最後の仕事やと思てる」と千代を説得した熊田の、真心からの粋な計らいだった。

そして、千代が新喜劇の舞台に立つ日。千代が「熊田さん、今日のこの舞台を用意してくれはりまして、ほんまにおおきに、ありがとうございます」と晴れやかな顔を見せると、熊田は今にもこぼれそうな涙を我慢しながら「千代ちゃんには、ここがよう似合うてるわ」と、本当にうれしそうに微笑んだ。

■「熊田さんの親心にグッと来た」

千代と熊田の出会いは第8回。奉公に来たばかりの9歳の千代が初めて芝居小屋で「人形の家」に心を奪われた日のことだった。「なんやわからへんのやけど、もっと見てたい」と言った幼い千代(毎田暖乃)に、熊田が渡した「人形の家」の台本が、千代と芝居を結ぶ最初の架け橋となったのだった。

それから35年。千代を見守ってきた熊田の万感の涙に視聴者からは「熊田さんの演技、演技とは思えないくらい感情がこもってた」「熊田さんの涙、沁みた…」「稽古場に入る千代ちゃんを最後まで見届ける親心にグッと来た」といった声が上がり、Twitterでは「#おちょやん」がトレンド1位に、「熊田さん」もトップ10圏内に上がったほか、Yahoo!検索ランキングでも「熊田さん」がトップ10に上った。

熊田役の西川忠志は「おちょやん」が6作品目の連続テレビ小説出演となる。大きな目にあふれんばかりの涙をためる様子に多くの視聴者が千代の半生を思って共感し「西川さん、本当に良い役者さん」の声が上がった。「あさイチ」の朝ドラ受けでも西川が話題に。MCの博多華丸が「ただ、熊田さんはやっぱり親(西川きよし)からのDNAが強すぎる」と笑わせる場面もあった。

5月14日(金)は最終回を放送する。千代と一平(成田凌)が共演する舞台「お家はんと直どん」の様子が描かれる。

「おちょやん」第111回/(C)NHK